こんにちは!リプリンです^^
今日は「欧州の卵子提供事情」についてのお話しをさせて頂きたいと思います。
スペインの卵子提供事情
スペインでは第三者を介する生殖補助医療の内、いわゆる非配偶者間体外受精については1988年に合法化されています。
配偶者以外からの精子や卵子の提供が認められるようになったのです。
一貫して不妊治療に対してリベラルな姿勢のスペインは、
ヨーロッパ諸国の中でも不妊治療に意欲的な国だと言えます。
卵子提供がOKなスペインでも、ご夫婦がたくさんの卵子ドナー候補者の中から、自分たちにあった卵子ドナーを自由に選ぶことはできません。
そのために先日、スペインのIVFクリニックで、卵子提供を希望する女性に似た卵子ドナーを探し出す顔認証アプリが開発されました。
スマートフォンで自撮りをするだけで、外見の似たドナーを48時間以内に教えてもらえるそうです。
一方で、ドイツ、イタリア、オーストリアでは卵子提供は違法です。
フランスのように卵子提供に対する金銭的報酬、その他のいかなる形態の報酬も認めていない国もあります。
このようにヨーロッパでは卵子提供を認めていない国が多いため、これらの国に在住のご夫婦は、自国で卵子提供による不妊治療ができないので、スペインに行って卵子提供を受けることが多いようです。
どこか日本の事情と似ていますが、日本には非配偶者間体外授精について定めた法律自体がありませんので、日本のクリニックが日本で卵子提供を行っても違法にはなりませんし、実際には行っているクリニックも複数存在します。
イギリスの卵子提供事情
イギリスでは2005年より、第三者の卵子および精子提供を受けて、出生した子どもには、第三者である卵子ドナー、または精子ドナーについて知る権利が与えられています。
いわゆる出自を知る権利です。
出生した子供が18歳以降になると卵子ドナーまたは精子ドナーの氏名や住所などのより詳細な情報も開示されます。
この法律の導入により、卵子提供の数は減り、医療機関では1年以上の順番待ちが生じました。
卵子ドナーとしては、ある日突然に18歳になった青年が自分を訪ねて来ることも想定されます。
自分の卵子をドナーとして提供してから、20年近く時間が経過しているわけですし、20年後、卵子を提供したドナーとしては、その時に自分がどんな状況にあるのかわからないのです。
もしかしたら、ドナーは結婚して、自分の配偶者にそのことを伝えていないかも知れませんし、その配偶者との間に子供ができないことで悩んでいるかも知れません。
そう考えると、ドナーになることを躊躇する方が多くなるのは容易に理解できます。
その結果、イギリスでは多くの女性やカップルが海外での治療を求めるようになりました。
ヨーロッパは宗教的にも歴史的にも様々な背景がありますので、非配偶者間体外授精に対する考え方も様々あるようです。
イギリスのように“子どもの意思を尊重“する法があるなど、ヨーロッパでは、それぞれの国の文化や考え方で、不妊治療の方針が多様であることが興味深いですね。
リプリンのおすすめ記事はこちらから
卵子提供のお問い合わせはこちらから
ホームへ戻る